寄り道レター vol.02|「ちゃんとした大人」は、どこにいるんでしょう

2026年9月22日(火)配信

寄り道レターは、年代ごとに少しずつ違う内容をお届けしています。読みたい年代を選んでください。

20代の方へ|「ちゃんとした大人」は、どこにいるんでしょう

おはようございます。七瀬です。
連休も、今日を入れてあと2日ですね。

*

昨日は敬老の日でした。
先週、100歳以上の人が、はじめて10万人を超えたというニュースがありました。
10万7,677人。そのうち、9割近くが女性だそうです。

100年。
20歳で大人になるとしたら、大人でいる時間は80年。
いま25歳なら、まだ5年目です。

*

「ちゃんとした大人」って、いつからなんでしょう。

成人式で、振袖を着た日。
はじめてのお給料で、親にごはんをごちそうした日。
自分で家賃を払って、自分の名前で郵便が届くようになった日。

どれも「大人になった日」っぽいのに、
その日から急にちゃんとできるようになった記憶は、あまりありません。

*

職場で、先輩が電話を切ったあと、
何事もなかったように次の仕事に移るのを見て、すごいな、と思う人。
自分はまだ、さっきの敬語が合っていたか、頭の中で再生しているのに。

友だちの結婚式の招待状が、今年もう3通目で、
ご祝儀の相場を検索しながら、
「みんな、いつの間にちゃんとしたんだろう」と思う人。

冷蔵庫には、いつ買ったか覚えていないドレッシング。
洗濯物は、たたまずにカゴから直接着る。
これで大人と言っていいのか、少し自信がない。

*

子どものころ、20代の人は、すごく大人に見えました。
親戚のお姉さんとか、塾の先生とか。
何でも知っていて、迷わない人たちだと思っていた。

いま、自分がその年になって思います。
あのお姉さんも、たぶん冷蔵庫にドレッシングをためていた。
帰りの電車で、その日の敬語を再生していた。

「ちゃんとした大人」は、どこかにいる誰かではなくて、
遠くから見た誰か、なのかもしれません。
近くで見たら、みんなそれぞれ、少しずつちゃんとしていない。

*

それに、「ちゃんとして」と言われるとき、
その「ちゃんと」は、たいてい言った人の形をしています。

親の言う「ちゃんと」は、安定した会社と、早めの結婚。
上司の言う「ちゃんと」は、報連相と、締め切り。
SNSの「ちゃんと」は、朝活と、貯金と、自己投資。

全部に合わせようとすると、
自分の形が、どこにも残らない。

ちゃんとしていないいまの自分を、急いで直さなくてもいいと思います。
直すより先に、
「自分は、どんな大人になりたかったんだっけ」を思い出すほうが、
たぶん、順番としては先なので。

*

湯山です。

わたしは1978年生まれで、就職氷河期のど真ん中なんですよ。
厳しい中を、なんとか生き抜いてきた人が、まわりにたくさんいます。
だから「ちゃんとした大人のコース」みたいなものを、あまり信じていないんです。

人生グラフを一緒に眺めていると、転機のところで
「新聞で見た瞬間に、これだと思った」みたいな話が出てくることがあるんですね。
理屈じゃなくて、ビビッときた。
ご本人は気づいてないんですけど、ちゃんとアンテナを張ってるんですよ。
大きな決断のたびに、毎回それを拾えている人もいて、それってもう、その人だけの力なんです。

ちゃんとしているかどうかより、ビビッときたものを見逃さない大人のほうが、わたしは面白いと思うんです。
最近、理由はないけど気になったもの、ありません?

*

今日の問い(七瀬より)

子どものころ、「こんな大人になりたい」と思った人はいましたか。

その人の、どこが好きでしたか。
仕事ができるところ、ではなかったかもしれません。
笑い方とか、話を最後まで聞いてくれるところとか。

いまのあなたの「ちゃんと」は、
その好きだったところと、少しは似ていますか。

今日の寄り道

屋根裏貘(福岡・天神)
ビルとビルのあいだの細い階段を上がった先にある、昭和にタイムスリップしたようなアートカフェです。
レコードに書かれたメニュー表があるそうです。喫煙できるお店です。

湯山の口コミより
「こんな空間に一人。頼んだのはコーラフロート。」

七瀬のひと言
大人の喫茶店で、コーラフロート。
ちゃんとした大人の注文じゃなくて、いいんだと思います。
※営業日・営業時間・料金は変わることがあります。お出かけ前にご確認ください。

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また3日後に。
次は、「向いてない」という言葉について書こうと思っています。

七瀬・湯山

P.S.(湯山より)
LINEでは、わたし湯山が直接お話を伺っています。
人生グラフも、LINEから受けていただけます。
あなたが「ビビッ」ときた瞬間を、グラフの上で一緒に探してみませんか。

▶ https://lin.ee/sLqNJUz

30代の方へ|ちゃんとしている「ふり」が、上手になりました

おはようございます。七瀬です。
連休も、あと2日ですね。

*

昨日は敬老の日でした。
先週、100歳以上の人がはじめて10万人を超えた、というニュースを見ました。
10万7,677人。9割近くが女性です。

100年あるとしたら、30代はまだ3合目あたり。
そう思うと少し気が楽になるような、
まだそんなに登るのか、と少し気が遠くなるような。

*

「ちゃんとした大人」に、なれていますか。

聞かれたら、たぶん、
「一応ね」と答える人が多いと思います。

仕事の段取りは、頭の中で組めるようになった。
冠婚葬祭のマナーも、だいたいわかる。
年下の子の相談に、それらしい答えを返せる。

外から見たら、ちゃんとしている。
自分でも、ちゃんとしているつもりでいる。

*

でも、ときどき、ちゃんとしている「ふり」をしている気がする瞬間があります。

会議で「承知しました」と言いながら、
本当は、よくわかっていなかったり。
子どもに「好き嫌いしないの」と言った夜に、
自分はこっそり、苦手なピーマンをよけていたり。

後輩に「無理しないでね」と声をかけた帰り道、
自分はその日、3杯目のコンビニコーヒーを買っている。

ちゃんとしている大人と、
ちゃんとしている「ふり」が上手になった大人。
その違いは、たぶん、外からは見えません。

*

30代の「ちゃんと」は、「迷わないこと」とセットになっている気がします。

迷っていると、頼りなく見える。
だから、迷っていても、迷っていない顔をする。

転職のことも、住む場所のことも、この先の働き方のことも。
「まあ、今はこれでいいかな」と、先に答えを出しておく。

答えを出しておくと、楽なんです。
考えなくて済むから。

でも、先に出した答えが、
いつの間にか、自分の本当の答えみたいな顔をし始めることがあります。

*

子どものころに思い描いていた「ちゃんとした大人」は、
迷わない人でした。

でも、いま周りを見回して、
この人は素敵だな、と思う年上の人は、
案外、ちゃんと迷っている人だったりしませんか。

「わたしもまだ、よくわかんないんだよね」と笑える人。
わからないことを、わからないと言える人。

ちゃんとしている「ふり」を、少しだけ休む。
連休の残りの2日は、それくらいでちょうどいいのかもしれません。

*

湯山です。

わたしは整体院で働いていたころ、1日に20人から30人を施術していました。
院で決められた施術を、決められたとおりに。
ちゃんとやってたんですよ。
でも施術しながら、ずっと自問自答してたんです。
もっとこうしたら、良くなるんじゃないかって。

人生グラフのセッションでも、似たことがあるんですね。
その人のパターンって、わたしの側からは、けっこう早い段階で見えるんです。
でも、それをその場で言っても、だいたい反発されて終わる。
ご本人が自分で気づいたときだけ、本当に変わるし、それがずっと続くんですよ。

ってことは、「ふりしてるな」って気づいたのが自分なら、もう変わり始めてるってことなんです。
最近、自分で「あ、今ふりしてるな」って思った瞬間、ありました?

*

今日の問い(七瀬より)

最近、ちゃんとしている「ふり」をした場面を、ひとつだけ思い出してみてください。

そのとき、本当はなんと言いたかったですか。
「ちょっと待ってください」でも、
「それ、よくわからないです」でも。

言わなかった言葉は、なくなったわけではなくて、
まだ、あなたの中にしまってあるだけだと思います。

今日の寄り道

手と花(東京・神田)
作家さんの作品を月替わりで展示・販売している、お酒と食事もできるギャラリーです。
女性の店主さんが、一人で切り盛りしています。ノンアルコールのハーブティーもあるそうです。

湯山の口コミより
「一人や2人。少人数でもいい時間を過ごせる場所です。」

七瀬のひと言
誰かの作品を眺めながら、ちゃんとしている「ふり」を、一杯分だけお休みする。
そんな夜に。
※営業日・営業時間・料金は変わることがあります。お出かけ前にご確認ください。

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また3日後に。
次は、「向いてない」という言葉について書こうと思っています。

七瀬・湯山

P.S.(湯山より)
LINEでは、わたし湯山が直接お話を伺っています。
人生グラフも、LINEから受けていただけます。
ちゃんとしている「ふり」を、少し休める場所として。気軽に話しかけてください。

▶ https://lin.ee/sLqNJUz

40代の方へ|一日に、何枚の顔をかけかえていますか

こんにちは。七瀬です。
お昼、もう食べましたか。

*

昨日は敬老の日でした。
先週、100歳以上の方がはじめて10万人を超えた、というニュースがありました。
10万7,677人。そのうち9割近くが女性。
いちばんご長寿の方は、114歳の女性だそうです。

114歳。
40代のわたしたちは、まだその3分の1を過ぎたあたりです。

*

40代になると、「ちゃんとした大人」は、なるものではなく、
求められるものになる気がします。

職場では、もう若手ではない。
困ったときに、まず顔を見られる側。
「〇〇さんに聞けばわかる」と言われて、
わからないことほど、家に帰ってこっそり調べている。

家では、子どもの手本。
「宿題やったの」「スマホ見すぎ」と言いながら、
自分もソファでスマホを見ていたことに気づいて、そっと画面を伏せる。

*

親の前では、いまだに子どもです。
実家に帰ると、座る場所も、呼ばれ方も、昔のまま。

なのに、病院の説明を一緒に聞くのも、
役所の書類を書くのも、いつの間にか自分の役目になっていました。

子どもには、大人の顔。
親には、子どもの顔と、大人の手。
職場には、頼れる人の顔。

一日のうちに、何枚も顔をかけかえている。

*

自分が子どもだったころ、40代の親は、
ずいぶん「ちゃんとした大人」に見えていました。

車の運転席で、黙ってラジオを聞いていた横顔。
あの頃は、ただ静かな人だと思っていました。

いまなら、わかる気がします。
あの横顔は、何枚目かの顔をはずして、
ほんの少し休んでいたのかもしれない、と。

*

「ちゃんとした大人」でいることは、悪いことではありません。
誰かが安心していられるのは、あなたがちゃんとしているからです。

ただ、ちゃんとするのが上手になるほど、
「ちゃんとしなくていい時間」が、一日のどこにもなくなっていく。

誰の手本でもなく、誰の子どもでもなく、
何の役目もない自分でいられる場所。
40代には、それをひとつ、意識して持っておくことが必要な気がします。

行きつけの喫茶店でも、
ひとりで歩く帰り道のひと駅分でも。
そこでだけは、ちゃんとしていなくていい。

*

湯山です。

独立してすぐのころ、思ったようにいかなくて、
本当に結果を出せる手技を探して、日本中を回ったんですよ。
ちゃんとした大人から見たら、ずいぶん遠回りに見えたと思います。

人生グラフを眺めていると、下がりっぱなしの人と、
何回下がってもちゃんと上がってくる人がいるんですね。
その違いって、能力じゃないんです。選択の質なんですよ。
下がったあとに、何を選んだか。

40代のグラフには、もうその選択の跡がいくつもあります。
ちゃんとした大人でいるために選んだことと、自分が上がるために選んだこと。
並べてみると、けっこう違ったりするんですよ。
最近のあなたの選択、どっちが多いですか?

*

今日の問い(七瀬より)

一日のうちで、何の役目もない自分でいられる時間は、どれくらいありますか。

5分でもかまいません。
朝、家族が起きる前のコーヒー。
駐車場に車を停めてから、降りるまでの数分。

思い当たる時間を、ひとつ書き出してみてください。
なかったら、明日どこに作れそうか、だけでも。

今日の寄り道

ご飯と晩酌 いの吉(東京・新橋)
お昼は定食、夜は一杯飲み屋さん。カウンターだけの小さなお店で、女将さんが迎えてくれます。

湯山の口コミより
「洋食のお店を目指していたんですが、何故かお店に吸い寄せられました。結果、大正解。」

七瀬のひと言
決めていた予定から、ふっと外れる。
何の役目もない自分に戻るのは、案外そういう瞬間なのかもしれません。
※営業日・営業時間・料金は変わることがあります。お出かけ前にご確認ください。

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自分のことを、いつも後回しにしてしまう人へ。

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また3日後に。
次は、「向いてない」という言葉について書こうと思っています。

七瀬・湯山

P.S.(湯山より)
LINEでは、わたし湯山が直接お話を伺っています。
人生グラフも、LINEから受けていただけます。
これまでの選択の跡を、一度一緒に並べてみませんか。

▶ https://lin.ee/sLqNJUz

50代以上の方へ|ちゃんとしてきたから、ちゃんとしない日を選べる

こんにちは。七瀬です。
お昼はもう、召し上がりましたか。

*

昨日は敬老の日でした。
先週、100歳以上の方がはじめて10万人を超えたと発表がありました。
10万7,677人。そのうち、9割近くが女性です。
最高齢は、京都市にお住まいの114歳の女性だそうです。

50代、60代の方にとって、100歳は、
もう遠い話ではなくなってきたのかもしれません。
あと40年、50年。
これまで大人として過ごしてこられた時間と、同じくらいの長さです。

*

「ちゃんとした大人」を、どれくらい続けてこられたでしょう。

仕事では、任されたことを最後までやり通す。
家では、家族の予定と体調と、冷蔵庫の中身まで把握する。
親戚づきあいでは、角を立てずに、その場をおさめる。

気づけば、「ちゃんとしている人」と言われる側に、ずっといらした。
それは、たくさんの人を支えてこられた、ということでもあります。

*

ただ、この年代になると、
その「ちゃんと」が、少しずつ重たくなってくることがあります。

若い人に何か言うとき、
これは助言なのか、押しつけなのか、一瞬迷う。

友人との集まりでは、気づくと幹事や聞き役ばかり引き受けている。

子どもに「もう大人なんだから、心配しないで」と言われて、
嬉しいような、少しさみしいような気持ちになる。

ちゃんとしてきた人ほど、
ちゃんとしていない自分を、どこに置いたらいいのか、
わからなくなるのかもしれません。

*

100年を生きる人がこれだけ増えると、
「大人」の時間の後半を、どう過ごすかも変わってくる気がします。

これまでの「ちゃんと」は、
たぶん、誰かのためのものが多かった。

これからの時間は、
少しくらい、ちゃんとしていなくてもいいのではないでしょうか。

予定を決めずに、降りたことのない駅で降りてみる。
お昼に、好きなものだけを少しずつ頼んでみる。
頼まれていない幹事は、今年はお休みする。

「ちゃんとした大人」をやめる、というのとは、少し違います。
これまでちゃんとしてこられたからこそ、
自分のために、ちゃんとしない日を選べる。
それも、大人の特権なのだと、わたしは思っています。

*

湯山です。

わたしは1978年生まれなので、みなさんより少し年下になります。
年上の方に向けて書くのは少し緊張しますが、いつもお話ししていることを書きますね。

江戸時代の平均寿命って、だいたい50歳なんですよ。
なので、今の年齢を半分にして考えてみるんです。
50代なら、江戸の25歳くらい。60歳でも、30歳です。
100歳の方が10万人を超えたと聞くと、この計算も大げさじゃないと思いませんか。

「もう遅い」と感じたときに、事実で見直すための道具なんです、これ。
遅いということはないので、やりたいことがあるなら、やったほうがいい。
わたしは、そう思っています。
江戸の25歳のあなたが、いちばんやってみたいこと。何ですか?

*

今日の問い(七瀬より)

これまで「ちゃんと」続けてきたことの中で、
今年はお休みしてもいいことは、何でしょう。

ひとつだけ、選んでみてください。
年賀状の枚数でも、
毎年引き受けている役目でも。

空いた場所には、
たぶん、ご自分のための何かが入ってくると思います。

今日の寄り道

料理と酒とことだまと ありがとね(新潟・弁天)
料亭仕込みのご主人がつくる料理と、蔵元にも足を運ぶ女将さんが選ぶ日本酒のお店です。

湯山の口コミより
「一品、一杯への気配りそして温かい雰囲気。」

七瀬のひと言
誰かにちゃんとしてもらう夜も、
たまには、いいものです。
※営業日・営業時間・料金は変わることがあります。お出かけ前にご確認ください。

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これからの働き方を、少しゆるめてみたい方へ。

▶ AGO COLUMN「のんびり働きたい人が向いている仕事|心穏やかに過ごせる仕事の見つけ方と注意点」

https://www.agoglobal.co.jp/column/work-leisurely/

また3日後に。
次は、「向いてない」という言葉について書こうと思っています。

七瀬・湯山

P.S.(湯山より)
LINEでは、わたし湯山が直接お話を伺っています。
人生グラフも、LINEから受けていただけます。
江戸の25歳のやりたいこと、よかったら聞かせてください。

▶ https://lin.ee/sLqNJUz

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