目の下のたるみは、脂肪が前に出る型、皮膚がゆるむ型、むくみ型、頬の痩せで影ができる型の4つに分かれます。むくみや乾燥は生活習慣で変化を感じやすく、脂肪の突出は医師の診察が必要です。感じ方には個人差があります。
夕方、エレベーターの鏡に映った自分の顔を見て「こんなに疲れて見えたっけ」とどきっとした。しっかり寝たはずなのに、目の下だけがぷくっと膨らんでいる。コンシーラーを重ねるほど、かえって段差が目立つ。目の下のたるみの悩みは、こうした小さなショックの積み重ねから始まります。
目の下は、顔の中でも皮膚がとくに薄い場所です。そのため、少しの変化が「疲れ顔」「老け顔」として表に出やすくなります。そして多くの人が、アイクリームやマッサージで何とかしようとします。
ただ、うまくいかない理由の多くはケア不足ではありません。自分のたるみがどの型かを見分けないまま、別の型向けのケアを続けていることが原因です。脂肪が前に出ている型に保湿だけを続けても、むくみ型に高額な施術を選んでも、ねらいはずれたままです。
この記事では、目の下のたるみを4つの型に分けて見分ける方法から、型ごとの対処法、期間と費用の目安、原因、放置したときに起こりうることまで整理します。変化の感じ方には個人差があり、医療行為については医師の診察が必要です。
こんな人に読んでほしい
- しっかり寝ても、目の下の膨らみや影が消えず「疲れてる?」と聞かれる
- 朝と夕方で、目の下の重さや段差の見え方が違う気がする
- アイクリームやマッサージを続けているのに、変化が分からず不安になっている
目の下のたるみはどう対処する?まず何をすればいい?
最初にやるべきことは、ケアを選ぶ前に自分のたるみの型を見分けることです。むくみ型と皮膚のゆるみ型は生活習慣とスキンケアで変化を感じやすく、脂肪が前に出る型は自力のケアでは変化が出にくい傾向があります。
目の下のたるみとは?クマとは何が違うの?
目の下のたるみとは、下まぶたの皮膚や筋肉、その奥の脂肪を支える力が弱まり、膨らみや段差ができた状態のことです。医学的な病名ではなく、見た目を表す言葉として使われています。
よく似た言葉に「クマ」があります。クマは色の悩み、たるみは形の悩みと考えると整理しやすくなります。ただし、たるみでできた段差が影になり、黒っぽいクマのように見えることも少なくありません。違いを詳しく知りたい人はゴルゴラインとクマの違いとは?自宅でできる予防策と対処法も参考にしてください。
【セルフチェック】あなたのたるみはどの型?
手鏡を顔の前に持ち、正面を見たまま次の表の項目を確かめてください。当てはまる項目が多い型が、あなたの主な型です。複数の型が重なっている人も珍しくありません。
- 上を向くと膨らみが目立ち、下を向くと引っ込む。ぷくっとした袋状の膨らみがある……脂肪が前に出る型
- 細かいちりめんジワがある。指で軽く引くと皮膚が余っている感じがする……皮膚のゆるみ型
- 朝が一番重く、昼過ぎには軽くなる。塩分やお酒の翌日に悪化する……むくみ型
- 膨らみより、膨らみの下の溝や影が目立つ。頬の上がこけてきた気がする……頬の痩せで影ができる型
迷ったら、朝と夕方に同じ場所・同じ明るさで写真を撮って見比べてください。差が大きければむくみの要素が強く、ほとんど変わらなければ脂肪や骨格の要素が強い、というのがおおまかな目安です。
むくみ型の対処法は?
むくみ型は、睡眠・塩分・アルコールの3つを見直すことが先です。目元に何かを塗るより、ここを整えるほうが変化を感じやすい傾向があります。
夜遅い時間の塩辛い食事やお酒は、翌朝の目元に出やすくなります。寝る直前のスマートフォンも、睡眠の質を下げる一因です。枕が低すぎると顔に水分がたまりやすいと感じる人もいます。いずれも変化の感じ方には個人差があります。
皮膚のゆるみ型の対処法は?
皮膚のゆるみ型は、保湿と紫外線対策を毎日続けることが基本です。目元は皮脂が少なく乾燥しやすいため、乾燥による小ジワがたるみを目立たせます。
日本皮膚科学会によると、紫外線を長く浴び続けると、真皮で皮膚の張りを保つ弾性線維が壊れ、しわやたるみができるとされています。目の下も日焼け止めを塗り忘れやすい場所です。サングラスや帽子も合わせて使うと、目元への紫外線を減らせます。
脂肪が前に出る型・頬の痩せ型はどうする?
脂肪が前に出る型と、頬の痩せで影ができる型は、自力のケアで形そのものを変えるのは難しいと考えておきましょう。形を変えたい場合は、形成外科や美容外科で医師の診察を受けて選択肢を聞くことが必要です。
医療機関では、目の下の脂肪を取る方法、脂肪を溝に移動させる方法、ヒアルロン酸などで溝を埋める方法などが提案されることがあります。どれが合うかは、たるみの型や皮膚の状態によって変わります。まずはクリニックにご相談ください。
やりがちなNG:目元を強くこする・引っ張るマッサージ
目の下のたるみを気にする人ほど、やってしまいがちなのが「目元を強くこする」「指で引き上げる」ケアです。目の下の皮膚はとても薄く、強い摩擦や引っ張りを繰り返すと、かえって皮膚のゆるみや色素沈着につながるおそれがあります。
クレンジングでアイメイクをごしごし落とす、かゆくて目をこする、といった日常の癖も同じです。目元に触れるときは、指の腹で押さえるように、力を入れずに扱うことを意識してください。
目の下のたるみ対策にかかる期間と費用の目安は?
セルフケアは数週間〜数か月、医療機関での施術は1回で形が変わる一方で数日〜数週間の回復期間が必要になるのが一般的な目安です。費用や期間は方法・クリニック・個人の状態によって大きく異なります。
方法別の期間と費用の一覧
| 方法 | 費用の目安 | 変化の目安 |
|---|---|---|
| 生活習慣の見直し | ほぼかからない | 数日〜数週間 |
| 保湿・紫外線対策 | 月数千円程度 | 数か月以上 |
| 注入(医療) | 1回数万〜十数万円 | 直後から |
| 脂肪の除去・移動(医療) | 十数万〜数十万円 | 1〜2週間後以降 |
生活習慣の見直しは睡眠・塩分・お酒が中心で、むくみ型に向いています。保湿と紫外線対策は皮膚のゆるみ型、注入は頬の痩せ型、脂肪の除去や移動は脂肪が前に出る型に向いた方法です。注入の持続は数か月〜1年程度が目安で、医療の施術は医師の診察が必要です。感じ方には個人差があります。
医療の費用は、使う薬剤の量、麻酔の種類、クリニックによって差があります。数値はあくまで一般的な目安で、効果や持続期間にも個人差があります。
医療機関を選ぶときに気をつけることは?
その場ですぐ契約せず、リスクとほかの選択肢の説明を受けてから決めることが大切です。消費者庁は、美容医療を受ける前に「効果だけでなくリスクや副作用も知り、納得したか」「ほかの施術方法の説明も受けたか」「その施術は今すぐ必要か」を確認するよう呼びかけています。
カウンセリングで不安をあおられたり、当日限りの割引を強くすすめられたりしたときは、いったん持ち帰りましょう。契約のトラブルは消費者ホットライン「188」に相談できます。
後悔しやすいのはどんなケース?
よくあるのは、型を見分けないまま方法を選んでしまうケースです。「むくみが主な原因だったのに、高額な施術を先に受けてしまった」「脂肪を取ったら、今度はくぼみが気になるようになった」と感じる人もいます。
反対に、脂肪が前に出る型なのに高価なアイクリームを何年も買い続け、「もっと早く医師に相談すればよかった」という相談も少なくありません。どの方法にも向き不向きがあると知っておくだけで、遠回りは減らせます。
目の下のたるみはなぜ起こる?主な原因は?
主な原因は、加齢で支える力が弱まること、紫外線や乾燥による皮膚のゆるみ、水分がたまるむくみ、そして目を酷使する生活習慣の4つです。多くの場合、これらが重なって起こります。
加齢で支える力が弱まる
目の下には、眼球を包むクッションの役割をする脂肪があります。若いうちは、まぶたの筋肉や膜がこの脂肪を奥に押しとどめています。年齢とともにその支えがゆるむと、脂肪が前に押し出され、ぷくっとした膨らみになります。
同時に、頬の上のボリュームが減ると、膨らみの下に溝ができます。膨らみと溝がセットになることで、段差がくっきりと見えるようになります。顔全体の年齢変化については老化で現れる顔の変化とは?どんどん老けていく原因と若見えさせるポイントでも解説しています。
紫外線と乾燥で皮膚がゆるむ
目の下の皮膚は薄く、紫外線や乾燥の影響を受けやすい場所です。張りを支える線維が弱まると、皮膚が余ったようにゆるみ、ちりめんジワやたるみとして表に出ます。
むくみと目の酷使
睡眠不足、塩分やお酒のとりすぎは、目元のむくみにつながります。また、長時間のスマートフォンやパソコン作業でまばたきが減ると、目のまわりの筋肉がこわばり、血流が滞りやすくなると考えられています。
サロンの現場から:目の下が重い人に多い姿勢と癖
AGO TOKYO SALONでは、「目の下のたるみが気になる」という相談をよく受けます。お話を伺いながら姿勢を見ていると、頭が肩より前に出ている人がとても多いと感じます。スマートフォンをのぞき込む姿勢が長いと、首から顔にかけての筋肉がこわばり、顔全体が下に引っぱられたような印象になりやすいのです。
もうひとつ多いのが、日中の食いしばりです。奥歯をぐっと噛みしめている時間が長い人は、こめかみや頬まわりもこわばっています。私たちのサロンで目の下の脂肪そのものを取り除くことはできませんが、姿勢や噛みしめの癖を見直すことで、顔全体の重たい印象が変わったと感じる人もいます。変化には個人差があります。まずは、画面を目の高さまで上げること、上下の歯を離しておくことから意識してみてください。
目の下のたるみを放置するとどうなる?
目の下のたるみは健康上すぐに問題になるものではありませんが、放置すると段差が深くなり、見た目の印象が変わりやすくなります。とくに脂肪が前に出る型は、年齢とともに少しずつ進むことが一般的です。
疲れ顔・老け顔に見られやすくなる
目の下は、相手が最初に目を向ける場所です。膨らみと影があるだけで、実際より疲れて見えたり、年齢が上に見られたりすることがあります。急に老けた印象になった原因が気になる人は急に老け顔に見える人の特徴|原因は?毎日の習慣で改善できる若見え対策も読んでみてください。
メイクで隠しにくくなる
たるみが進むと、コンシーラーを重ねるほど段差に粉がたまり、かえって目立つことがあります。メイクの時間が長くなり、写真に写るのがおっくうになったと感じる人もいます。
選べる方法が変わることがある
皮膚のゆるみが進むと、医療機関で提案される方法が変わることがあります。たとえば、皮膚の余りが少ないうちは皮膚を切らない方法が選ばれ、余りが多くなると皮膚を切る方法がすすめられることもあります。気になり始めた段階で一度医師の診察を受けておくと、判断の材料になります。
急に片側だけ腫れたときは要注意
短い期間で片側だけ急に腫れた、痛みや赤みがある、視界に違和感があるといった場合は、たるみではなく別の病気が隠れていることもあります。自己判断せず、早めに眼科などで医師の診察を受けてください。
よくある質問
目の下のたるみは自力で改善できますか?
むくみ型と皮膚のゆるみ型は、生活習慣とスキンケアで変化を感じやすい傾向があります。脂肪が前に出る型は自力のケアで形を変えるのは難しく、医師の診察が必要です。いずれも個人差があります。
目の下のたるみは何歳から出てきますか?
一般的には30代後半から40代で気になり始める人が多いといわれます。ただし、生まれつき目の下の脂肪が多い人や骨格の影響がある人は、20代でも膨らみが目立つことがあります。
アイクリームで目の下の膨らみはなくなりますか?
アイクリームで脂肪の膨らみそのものをなくすことは難しいと考えましょう。保湿で乾燥による小ジワを目立ちにくくすることは期待できるため、皮膚のゆるみ型のケアとしては役立ちます。
目の下のたるみ取りの施術は何科に相談すればいいですか?
形成外科や美容外科に相談するのが一般的です。急な腫れや痛み、視界の異常がある場合は、先に眼科で医師の診察を受けてください。
まとめ
目の下のたるみは、脂肪が前に出る型、皮膚のゆるみ型、むくみ型、頬の痩せで影ができる型の4つに分けて考えると、対処法を選びやすくなります。
- まずはセルフチェックで自分の型を見分ける
- むくみ型は睡眠・塩分・お酒の見直し、皮膚のゆるみ型は保湿と紫外線対策が基本
- 脂肪が前に出る型と頬の痩せ型は、形成外科や美容外科で医師の診察を受ける
- 目元を強くこする・引っ張るケアは避ける
- 医療を選ぶときは、リスクとほかの選択肢を聞いてから決める
どの方法も、変化の出方には個人差があります。焦って一つの方法に飛びつくより、自分の型に合ったケアを続けることが、遠回りしないいちばんの近道です。

