顎を引いて変わるのはあごの骨ではなく、首の上に頭が戻ることで生まれるフェイスラインの見え方です。あご先を胸に近づける引き方では二重あごが出やすく、首ごと後ろへ引くのが正しい方向になります。見え方には個人差があります。
顔の印象を大きく左右するポイントの一つが「顎」です。顎の位置や形は、顔全体のバランスやフェイスラインを決定づける要素で、写真の写り方にも表れます。
こんな人に読んでほしい
- 「顎を引いて」と言われても、どこをどう動かせばいいのか分からない方
- 顎を引くと二重あごに写ってしまい、写真が苦手な方
- スマホやデスクワークで、あごが前に出た姿勢が癖になっている方
顎を引くと顔は本当に変わる?
変わるのは骨の形ではなく、頭の位置です。あごが前に出た姿勢では、耳から鼻先までの前後の長さが実際より長く見え、あご下の皮膚もたるんで見えます。頭を首の真上に戻すと、この見え方が整います。
つまり「顎を引くと顔が変わる」というのは、骨格が動いたのではなく、元の位置に戻ったから、というのが実際のところです。どのくらい変わって見えるかには個人差があります。
顎を引くと顔が変わる理由
顎を引くとフェイスラインの印象が変わります。まずはその理由を見ていきましょう。
顎下のたるみが解消される
たるみは加齢や姿勢の悪さによって生じやすく、見た目年齢を左右する要素です。顎を引くことで、皮膚や筋肉が引っ張られ、顎下のたるみが自然に引き締まります。日常的に意識して顎を引くことで、若々しい顔立ちを保つことが可能です。
顎下のたるみを整えるためのフェイストレーニングもおすすめです。特に取り入れやすいのが顎二腹筋エクササイズで、手順は次のとおりです。
- 背筋をまっすぐ伸ばし、ゆっくりと天井を見上げる
- 大きく口を開け、口角に力を入れて5秒間キープする
- 上を向いたままゆっくりと口を閉じる
- ゆっくりと自然な姿勢に戻る
上記のステップを3回繰り返すのが目安です。
顎のずれが緩和される
顎のずれや歪みは、顔のバランスを崩し、見た目に影響を与えます。
顎を引くと顎が自然な位置に戻り、左右対称のバランスが取れた顔立ちに近づきます。これにより、顎関節の負担も軽減され、痛みや不快感が緩和される効果も期待できるのです。
また、顎の歪みや二重顎が気になる方は、美容サロンや整体で小顔矯正を受けるのもおすすめです。骨格を土台から整えられるため、定期的に通うことで変化が期待できます。
小顔効果を得られる
顎を引くことで、顔全体のラインがシャープになり、小顔効果が期待できます。特に、顎先が引き締まり、顔の縦の長さが短く見え、横幅もスリムに見えるようになります。
また、猫背などの悪い姿勢が続くと、顎が前に突き出た状態になり、頭の重さをほぼ首だけで支えることになります。頭の重さは女性でも5kg以上と言われており、猫背の状態では首に大きな負担がかかることが知られています。
これらの理由から、猫背の状態が続くと、首のこりやリンパの詰まりが生じ、フェイスラインの歪みやたるみ、むくみを引き起こし、余分な脂肪がつきやすくなるのです。
他にもある顎を引くメリット
顎を引くことには、顔の印象を変える以外にも多くのメリットがあります。ここでは、健康や姿勢にどのような影響を与えるのかを説明します。
正しい姿勢を維持しやすくなる
顎を引くと背筋が伸び、正しい姿勢が維持しやすくなります。一方で、適切な姿勢がキープできていない場合は骨盤が歪みやすい傾向にあります。
骨盤の歪みは後頭骨の動きにも影響し、首や顎の筋肉に緊張を与えます。その結果、顔全体の筋肉も硬くなってしまい、顔のむくみやエラが張ったように見えてしまうこともあります。顎と姿勢は相互に関係しあっていると言えるでしょう。
また、正しい姿勢は深い呼吸にもつながり、体が楽になるとも言われています。
首のこりや硬さが改善される
顎を引くことで、首周りの筋肉が正しい位置に戻り、血流が改善されます。これにより、首のこりや硬さが和らぎ、長時間のデスクワークやスマホの使用による疲労感を軽減できます。
普段から長時間パソコンやスマホを使う方は、首が前に出ている姿勢になりやすいです。これはストレートネックと呼ばれます。ストレートネックが常態化すると、首のこりだけではなく、頭痛も誘発します。首のこりや疲労感に悩んでいる方は、日常生活において顎を引く意識を持っておくと良いでしょう。
二重顎にならない正しい顎の引き方
二重顎になることを懸念して、顎を引くのをためらう人もいるでしょう。しかし、ポイントを押さえれば、二重顎にならず顎を引くことは可能です。
基本の手順(チンタック)
あご先を下げるのではなく、頭ごと水平に後ろへスライドさせるのが基本です。リハビリの分野ではチンタックと呼ばれる動きにあたります。
- 椅子に深く腰かけ、目線は水平のまま正面に置く
- 後頭部を天井に向けて伸ばすイメージで、首の後ろを長くする
- あご先を下げず、頭を水平に2〜3cmだけ後ろへ引く
- その位置で5秒キープし、力を抜いて戻す。5回程度が目安
正しく引けているかは、横から見たときに肩の先端、耳たぶの裏にある乳様突起、頭のてっぺんが一直線に近づいているかで確かめられます。鏡が横にない場合は、真横から写真を撮ってもらうと分かりやすくなります。
胸に顎先を近づけない
顎を引く際に、顎先を胸に近づけてしまうと、首のシワや二重顎ができやすくなります。顎を引くときは、顔をまっすぐ前に保ち、顎先が胸に触れないように意識しましょう。顎を引くという動作は、うつむいたり下を向いたりすることではないことを覚えておきましょう。
顔全体を後ろ上方に引っ張られるように上げる
顎を引くときは、顔全体が後ろ上方に引っ張られるようなイメージで行いましょう。顔全体をイメージして行うと、顔のラインが自然に引き締まり、二重顎を防げます。また、この姿勢は首や肩の緊張緩和にも役立つと言われています。
無理な力を入れない
顎を引くときに無理に力を入れると、逆効果となることがあります。自然な力で顎を引き、首や肩に余計な負担をかけないようにしましょう。リラックスした状態で行うと、長時間顎を引いた状態がキープでき、二重顎を防げます。
顎を引くときにやりがちなNG
- あご先を胸に近づけてうなずく。首の前側が折りたたまれ、二重あごと首のシワが出ます
- あごを強く引いたまま固定する。下あごが後ろに寄って気道が狭くなり、呼吸がしづらくなります
- 胸を張って腰を反らせる。頭の位置は変わらないまま、腰だけに負担がかかります
- あご下を強くつまんで引き上げる。皮膚を傷めるだけで、頭の位置は戻りません
顎や顔が前に出る原因
顎や顔が前に出てしまうことは、見た目だけではなく健康にも影響を与えることがあります。原因について詳しく見ていきましょう。
スマホ使用時の姿勢の悪さ
スマートフォンを長時間使用する際、多くの人は頭を前に突き出し、顎を突き出す姿勢を取っています。この姿勢が常態化すると、首や肩に負担がかかり、顎や顔が前に出やすくなります。日常的にスマホを使う時間が増えている現代では、特に注意が必要です。
長時間のデスクワーク
デスクワークが多い現代社会では、長時間同じ姿勢でパソコンに向かうことが顎や顔の前突の原因となります。前かがみの姿勢を続けることで顎が前に出やすくなるため、適切な姿勢を意識することが重要です。
合わない寝具の使用
寝具も、顎や顔の位置に影響を与えます。特に枕の高さや硬さが合わないと、首や顎に負担がかかり、朝起きたときに顔が前に出ていると感じることがあります。自分に合った寝具を選びましょう。
顎の歪みが改善できる方法は?
顎の歪みを整えるための、代表的な方法を説明します。
顔と顎の骨格矯正
顔と顎の骨格矯正は、専門の施術によって顎の歪みを整える方法です。顔の骨格や筋肉にアプローチすることで、骨格を正しい位置に整え、筋肉のこりをほぐします。
筋肉のこりがほぐれリンパの流れが改善されると、首に溜まった老廃物が排出されます。骨格矯正のこのような作用により二重顎の改善が期待できるのです。
「小顔整顔専門サロン AGO TOKYO SALON」では、「押す」「揉む」「叩く」といった施術は余計に歪みを引き起こすリスクがあると考えています。そのため呼吸に合わせて優しく骨の配置を正していきます。また骨格の歪みを根本から整え、一時的ではない効果の持続性も得られるように施術を行います。
歯列矯正
歯列矯正も顎の歪み改善に有効です。歯並びを整えることで、かみ合わせが良くなり、顎の位置が自然と正しい位置に戻ります。矯正器具を用いる方法が一般的で矯正期間には個人差がありますが、歪みの改善が期待できます。
セルフマッサージ
セルフマッサージは、自宅で簡単にできる顎の歪み対策です。顎周りの筋肉をほぐし、血流を良くすることで、筋肉の緊張を緩和します。以下が自分で簡単にできるマッサージの方法です。
- 親指の側面を小鼻の横に当て、「ハ」の形になるように指を置く
- その位置から筋肉を持ち上げて、ゆっくりと上下(斜め)に動かす
- 頬骨の下に親指の側面を置き、筋肉を持ち上げる
- 圧をかけた状態で、左右に動かす
- 右手の親指以外の4本の指を右頬の筋肉にしっかり当てて持ち上げる
- 圧をかけたまま、こめかみに向かって引き上げる
- 左側も同じ方法で行う
皮膚がずれない程度の圧が目安です。赤みが残る、翌日まで痛いという場合は強すぎます。
AGO TOKYO SALON の現場で見えていること
小顔整顔専門サロン AGO TOKYO SALON でも「顎を引くと二重あごになる」というご相談をよくいただきます。施術前に姿勢を見せていただくと、あごを引いているつもりで首の前側だけを折りたたみ、背中は丸いままという方がほとんどです。頭の位置は前に出たままなので、あご下の皮膚だけが押しつぶされて二重あごに見えていた、というケースが目立ちます。
施術では、呼吸に合わせて後頭部と首の付け根をゆるめてから、頭が首の真上に戻る位置を体に覚えてもらいます。戻る位置が分かると、力を入れずに引けるようになる方が多い一方、枕が高いままだと翌朝にはまた前に出ているというのも現場での実感です。そのため当サロンでは、施術後に枕の高さとデスクの目線の位置を必ずお伝えしています。感じ方や戻り方には個人差があります。
顎を引くことに関するよくある質問
まとめ
正しい方向に顎を引けば、二重顎を懸念することなく顔のラインをシャープに見せられます。ポイントは、あご先を下げるのではなく、頭ごと水平に後ろへ戻すことです。
自己流で行うと変化が出にくかったり、逆に不自然なフェイスラインになってしまうことがあります。顎やフェイスラインが気になる場合は、小顔矯正サロンでの施術も選択肢の一つです。個々の顔の特徴や姿勢の癖を見たうえで、姿勢改善のアドバイスとあわせて施術を受けられます。
参考情報
- 頚椎症性脊髄症|日本整形外科学会(手のしびれ、ボタンのはめ外しや字を書くといった細かい動作のしにくさがあるときの受診の目安)
- 顎関節症とは|日本顎関節学会(あごの痛み・開口障害・関節雑音という代表的な3症状と、4つの病態分類)

